◎塾長の独り言

中学生教科書改訂について

つい先ほど新中1生たちの中学準備講座がありまして、その帰り際に
「いつになったら塾長の独り言は更新されるの?1/11とっくに過ぎてるよ!!」
と生徒たちからお叱りを受けました。

いや、あのー、ほら、ね。

受験生と戦ってたら2月終わりそうでした!
申し訳ない!
というわけで慌てて書きます。
(塾長の独り言結構読んでてびっくり)

さて、中学生の教科書改訂についてです。
今までの教科書と比較すると、学習内容の難化が進んでいます。
今回の新学習指導要領は「生きる力」がテーマです。
自ら課題を見つけ、学び、考え、判断して行動することで人生を切り開いていく力・生きる力が求められています。
ですので、教科書で学習する内容を日常生活に結び付けて考える機会が増加しています。

ではそれぞれの科目に分けて書いていきます。
今回は英語、数学、国語についてです。

英語
①学習する単語量の大幅増加
小学校で学習した語(600~700語)に1600~1800語程度の新出語を学習します。
⇒これだけ単語量が増えると相当負担ですし、単語の難易度も上がっています。

②高校履修内容の一部が中学内容に移行
文法的に難易度の高い、現在完了進行形・原型不定詞・仮定法・感嘆文などが入ってきます。

③実際のコミュニケーションで活用できる文法・語法などの重点化
アナウンス、グラフ・表を活用したレポートや、ホテルでのトラブルなど実生活を想定した題材などを使っていきます。また、インターネットの記事やレシピ、ガイドブックの読み取りなども題材として扱われます。

国語
①新設された「情報の扱い方」
今回の改定で新設された「情報の扱い方」ですが、これは単なる表やグラフの読み取りだけではなく、テクストを「情報」として捉え、関係性や整理を通して内容をロジカルに理解するというものです。

②思考力・判断力・表現力が求められる
文章に図や表などを加えた、複数の資料から情報を読み取る力が必要になります。新聞・ニュースだけでなく、ネットニュースやSNSにも触れ、論理的思考力・情報活用力なども育成することを目的としています。
⇒これに関しては今年初めて行われた共通テストの国語やそれに先立って行われた試行テストでもそのような能力が求められていました。文章だけでなく、図や表からも合わせて読み取るという設問があり、大学受験で問われる力ですから、当然中学や高校の教科書もそうなっていかなければいけませんよね。

③語彙力の強化
読解力の前提にあるのが語彙力ですので、これらを充実させています。
数学
①日常生活と数学を結びつける
各章の扉ページやコラムでは、日常生活と数学を結びつけた問題形式を積極的に採用しています。最近の入試問題を素材としたものも多く、今後の定期テストや入試問題への影響も大きくなると思います。

②学習内容の移行
中1
移行項目:素数→小5から、素因数分解→中3から
多数の観察や多数回の試行によって得られる確率→中2から
新規項目:累積度数
中2
新規項目:反例、四分位範囲や箱ひげ図
中3
移行項目:誤差や近似値、a×10のn乗の形の表現→中1から

③他教科横断型の問題が出題!
数学の教科書に理科や社会の内容が盛り込まれ、数学と関連して考えさせる問題が出ます。

総じて言えるのは、難しい!
でも、勉強って普段の生活に生きているんですけど、なかなかそれに気付けない場合が多いので、教科書自体がこうなるというのは学ぶ意味とか楽しさが少し伝わりやすくなるのではないのかなと思います。
あと、それぞれの科目だけで成り立っているわけではなく、様々な教科が実際は複雑に絡み合っているので、教科横断型の問題が増えるのはいいことですね。

次回は理科と社会です。
近日公開!

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